連れ合いが出かけたので 一人で古いテープを聴いている。昨日から雨が降り続いている。こんな日はやっぱり「憂歌団」だなぁと木村君の歌声を聴いている。
いきなりの「胸が痛い」は本当に切ない。歳をとって できるだけ傷つかないように構えて生きていると 若い頃に感じていたような切なさは遠くなってしまった。
しかし!ええなぁ!憂歌団は・・・昭和に聴いた歌だけど 心に寄り添う歌ばかり。
勘太郎さんのスライドギターの音も素晴らしく響いて 木村君のブルースは泣けてくる。
同世代だったんだよね。私が初めて憂歌団を知ったのは 1973年の京都の電信柱に貼ってあった小さなポスター。西部講堂のライブだった。
その頃の私は憂歌団を聴いていない。学校と山しか行ってなかったものだから。40代になってから木村君と勘太郎さんのそれぞれ別のライブで聴いたのだ。
昨日 突然 穴を掘ろうと思った。地面じゃないよ。心の中・・・三味線もピアノもなくなって自分を支えていた二本の杖のようなものが手から抜けたようで落着かなかった。昨年三月末に店を閉めた時もそうだったけど 私はもっと空っぽになった。
空っぽだけど 穴を掘る。何か出てこないかな?何が残っているんだろう。地下水のところまで行けるといいな。
憂歌団も私の中に引っかかっていたのだ。よかった!まだいてくれてたと思って聴いていた。
毎日 何か探しながら残りの人生を生きていこう。