そろそろ藤の花も見頃かなと思ふ今日この頃・・・
私の「藤の花」は 長唄の三味線のお稽古のこと。
三味線のお稽古を始めて もう三年にもなろうかというのに
まだ 最初に習った「人形」と「しゃぼん玉」、「小雅」(こがらす)の
三曲を 繰り返し、繰り返し弾き続けている。
それでも なかなか上達したとは言えず 冷や汗をかいている。
長唄への道のりは はてしなく遠い。
まだ弾き始めたばかりだけれど 口三味線で音を覚えている。
ある日、実家のトイレに入ったら 水の流れる時の機械の音が
「藤の花」の歌の中の 「鯉めが 鯉めが・・・」だった。
「テン ツン・・テン ツン・・・・・」と聴こえるのだ。
「テン」が 三の糸の開放絃 「ツン」が二の糸の 1。
何度トイレに入っても いつも 「鯉め~が 鯉め~が・・・」
すっかり覚えてしまった。
手の方も 覚えて動くといいのだけれど。
藤の花 藤の花 きれいにさがった 藤の花
お池にうつった 藤の花 お池じゃ さかさにうつってる
鯉めが 鯉めが ちょっと出て 輪ができた
藤の花 藤の花 紫提灯 藤の花
お庭に咲いてる 藤の花 お庭にゃ やさしい風が吹く
燕が 燕が 飛んできて見とれてる
藤の花 藤の花 静かに揺れてる 藤の花
踊りの上手なお姉さま 踊ってくださる藤娘
わたしは わたしは 藤を見て思い出す