眩しい・・どころではなく もう恐怖の陽の光が降り注ぐ潮岬の道なのである。目を開けていられないくらいだけれど 前を見ないと運転できないし大変なのである。ならばこの時間帯に車に乗らないといけない用事などしなければいいのに 何故かこの時間に帰ることになっている。あわわ・・・また!だわと思いつつ そろそろとそろそろと車を走らせる。
眼底検査をして瞳孔を開いた後 外に出て歩いてしまったことがある。私を取り囲む世界は「光の中」だった。眼科のある病院から200m程先の薬局まで あんなに恐ろしい道は今までになかった。蔭のない白い光の道を魂の抜ける思いで歩いた。二回目の眼底検査の後はサングラスをかけて もう一歩も歩くもんかと思った。
この地方は本州最南端にあり 殊に太陽の光が強いのだろう。真冬でも太陽が眩しい。ガラス張りの車に乗っていると暑い。朝は東に向かって走ると眩しく 太陽が真上に昇る昼はいいけれど 夕方西向きに走る時は要注意だ。潮岬は西向きに走り 馬坂の手前で左折する前に信号で止まったら真っ赤な太陽が目の前に大きく見える時がある。その馬坂を上るのが眩しい時間帯に当たると苦しい道行きになる。そうだ!サングラスだ!と思うのだけれど 私の眼はたとえサングラスでも度入りでないと暗いだけでは走れない。それでは高くて買えないのだからしょうがない。がまん、がまん!
夜に車を運転する時の対向車のライトも辛い・・・なんていうと もう車の運転なんかやめろよとつっこみたくなるけれど 早晩私はもう車の運転などできなくなるだろう。高くて買えないはずのサングラスが必需品になるのだろう。
眩しい太陽が懐かしくなる日がくるのだろう。