7月20日に 久しぶりに大阪へ仕入れに行った。
朝 7時32分の電車に乗って 天王寺に着くのが10時33分。
往復で6時間は電車の中なのだ。
行く時に文庫本を一冊「井上ひさしと141人の仲間たちの
作文教室」を持って出た。
電車に乗ってしばらくは 山の緑を見ていた。私はいつも山側の
席に座る。その時々の木の花を見るのが好きだ。今月はもうすぐ
終わりの合歓の花がちらほら。他には何も見えなかった。
雨が降り始めたので 本を開いた。平成14年発行だから10年前に
買ったものだ。全部は読めなかったけれど 面白くて途中から
ノートを出して書きうつし始めた。
「書くこと」について書いてあることなのに 私は勝手に「描くこと」
に変換しはじめた。
「なんのために なにを どのように描こうとしているのか。
それを必死に考えることが とりあえず(絵)の燃料になる。」
なんのために(目的 動機 用途)テーマとかモチーフとか?
なにを(中心思想)いちばん描きたいもの?
どのように(語り口 型式 文体)フォーム 表現方法?
一番大切なことは「自分にしか書けないこと(描けないこと)を
誰にでもわかるように書く(描く)。」
それからもう一つ「最初の勝負どころ 題名をつけるということで
三分の一以上は書いたということになる。」
絵を描くときに 目の前にあるものを描くのであれば あれこれと
考えたりしなくてもいいのかもしれないけれど 私は描き始める
までに 頭の中で丸めたり 引き伸ばしたり 壊したり いろんな
作業を繰り返しているのだな。