エルトゥールル号の話が 漫画になっていると聞き
昨日 読んだ。確かに 良く描けている。
しかし ひとつだけ どうしても納得がいかない。
子どもたちの「不思議だなあ。村人たちは 見ず知らずの
トルコ人に どうしてそこまでしたんだろ?」に答えた
先生の言葉。
「それはね 当時の日本には まだ 武士道精神が息づいて
いたからなんだよ。」
違うよ~!武士道精神じゃない。
島だったから。半島に背を向けて 海にに浮かぶ島だったから。
海に生きる民だったから 助けることができたんだ。
よその国の人であろうと 海から来て 傷ついている人がいたら
どんなに貧しくても 手を差し伸べる。
上から目線の 憐れみではなく。
樫野の人たちは そんな武士道精神なんて大層なことではなく
海の民として 自分たちにできることをさりげなくしたのだと
思う。
だから 今 周辺で120年だとか賑やかになってきても
樫野は静かだ。町や県や国や と回りが騒いでも 遭難現場の
当事者たちは いつも かやの外だもの。
勝手にやっておくれ。
ただ これだけは言っておく。
ここは 島だ。大島という島なのだ。
島の人たちは 今も 海と共に生きている。