歩いている時 地面に映る自分の影を見て 思わず叫んだことがある。
「うわ~ ピーマンハンガーだ!」
いかり肩なんてもんじゃない。盛り上がっているのだ。
まるでピーマンのように・・・
女らしさからは程遠く 私の影は 私よりも力強く大地に張り付いていた。
何をしても 肩に力が入って ガチガチになってしまう。
緊張して 肩から先が硬直してしまい 手もしなやかに動かない。
三味線を弾いていて 手が固まってしまった時 先生がおっしゃった。
「私は 一日中弾いていても 手が痛くならないよ。」
「力を抜きなさい。」
やっと わかった。私が上手にならない訳。
ピーマンハンガーも力を抜いたら 肩こりしなくなるかもしれない。
一日中 三味線を弾いても 手が痛くならなくなるまで 何十年
かかるだろう・・・と思うけれど おばあさんになって 軽~く弾ける
ように 力を抜いて精進しよう。
座敷姥になって 部屋の片隅で三味線を弾くことにする。
おばあさん座りの後姿の肩がピーマンのようなら
それは 私です。