英語すらおぼつかない18歳のころ、フランス語を習い始めたKちゃんが
「今日、ケスクセ と コマンタレヴ を習った。」と言った。
それが 初めて聞いたフランス語で なぜか ずっと覚えていて 全然
関係ない時に 不意に口に出てくるのだった。
その意味を聞いたかもしれないけど はっきり分かっている訳でもないのに
「ケスクセ コマンタレヴ」
いつも 二つの言葉がセットになっていた。
「ケスクセ」は [Qu`est-ce quec`est?] これは何ですか?
「コマンタレヴ」[Comment allez-vous?] 調子はいかが?
ということらしい。
それからは フランス語が気になって 習いたい、覚えたい、と思ったものの
レパートリーとして 増えた言葉は 二つだけ。
一つは 今は亡き安井かずみさんの「私生活」という本の中に書いてあった
「牛乳・天婦羅・ぱ」 安井さんが少女の頃の油絵の先生が「かずみちゃん、
パリに行って、何か解らないことに出会ったら、牛乳・天婦羅・ぱ、と言うの
だよ。」と言われたそうです。
[je ne Comprend pas] ジュ ヌ コンプラン パ 「私は解りません」
もう一つは 工藤直子さんの「ともだちは海のにおい」という本の中の
主人公のくじらが フランスに行って 覚えた言葉。「サバ」
「Cava」 やあ という挨拶のようです。
フランスは遠いな~。なかなかたどり着かない。