2015年8月16日に「アカバコ」って何?と書いていた。あれから2年5か月ずっと謎のままだった。ところが先日思いがけなく「アカバ」の意味がわかった。それは宮本輝の小説のタイトルの中にあった。「ここに地終わり 海始まる」
上下二巻のこの小説は随分前に一度読んでいたのだけれど 昨年9月に二男と会った時に「外国でどこか行きたい国があるか?」と聞かれた時「ポルトガル」と答えたが 自分でもなんでやろ?と思った時に「ここに地終わり 海始まる」の舞台であるロカ岬を見たいと思っていたのだと気づいたのだった。それからもう一度この小説を読んでみようと手に取ったのが今年の初めだった。連れ合いの本棚の中にあったのだ。灯台下暗しだな。
ーonde a terra se acaba e o mar comecaー
オンデ ア テラ セ アカバ エ オ マール コメサ
今まではポルトガル語の綴りがわからなかったから調べようもなかったけれど 小説の中に書いてあったから ネットのポルトガル語の辞書で調べた。
acabaは「終了」だった。comecaは「開始」そしてterraは地球 marは海。続けてみたら「土地終了して海が開始されます」と出て 「えらい事務的やなあ」と言ったら 連れ合いが「だから文学的に翻訳してるやろ」と言うので なるほどと納得したのだった。
そしたら「コ」は何だろう?未だわからない。ロバータ・フラックの「やさしく歌って」をボサノバで歌った「Em sua voz」の中に出てきた言葉なので これからは「コ」を探そう。
ここに地終わり 海始まる
たとえポルトガルに行けなくても 樫野崎に行ったらほぼ同じような景色だと思う。断崖絶壁に立つ灯台と海がそこにはある。私の原風景だ。